ニュース

音とアートがつなぐ共創の場——新入社員によるワークショップを開催

2025.07.14

2025年7月14日、長野県軽井沢町の保健福祉複合施設「木もれ陽の里」にて、障がいのあるクリエイターとともにアートを共創するワークショップが開催されました。本ワークショップは、一般社団法人konstの監修の元、株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)の新入社員研修の一環として企画されたものです。

テーブルを囲んで、参加者がアートワークショップに取り組む様子。新聞紙の上にはカラフルな絵具や道具が並び、和やかな雰囲気で作品制作が進んでいる。

和やかな雰囲気の中、4種類のワークショップが行われた

新入社員とデザイナーが共に創るワークショップ

参加したのは、2025年4月に入社した新入社員2名と、これまで本プロジェクトに関わったことのないデザイナー3名。5月から約2カ月にわたり、彼ら自身が主体となってワークショップの企画・プランニングを行い、社内でのリハーサルを経て、今回の本番に臨みました。

今回のワークショップのテーマは「音楽(音)をつかってアート表現ができるか?」。音の刺激をアートへと昇華させる新たな表現手法を探る試みです。企画段階では、これまでSMSと数々の共創ワークショップを実施してきた一般社団法人konstの須長氏と渡部氏にもご協力いただき、アドバイスを受けながら実現に向けて準備を進めてきました。

信濃追分駅に到着したワークショップ参加スタッフの様子。電車を降り、駅のホームを歩く。

初めての共創に向け、静かな駅に到着

駅から緑の小道を通ってワークショップ会場に向かうスタッフたちの背中。初体験の共創に向け歩を進める。

会場となった軽井沢町の「木もれ陽の里」

当日は、SMSのアートディレクターやファシリテーターを含む計9名が進行をサポート。加えて、ソニーグループでインクルーシブデザインを推進しているソニーグループ株式会社サステナビリティ推進部のメンバー7名も参加。準備やクリエイターのサポートを行ってもらいました。そして軽井沢町社会福祉協議会の支援員の方々、konstのお二人のご協力のもと、和やかであたたかな空間がつくり出されました。

緊張気味だった参加者たちも、アートに夢中になるクリエイターの姿や、会場に響く歓声に背中を押され、次第に笑顔を見せるように。音に触れ、感じ、表現する——そのプロセスをともに体験するなかで、世代や背景を超えて心が通い合う瞬間が、あちこちで生まれていました。

ワークショップの終わりには、須長氏、渡部氏から「普段は自らワークショップを開催している立場ですが、今日は俯瞰して見ることができた。お祭りのような雰囲気の中で、普段は見られないクリエイターさんたちの“新たな得意”を発見できたのがとても印象的でした」との総評をいただきました。

今回制作されたアート作品は、今後、社内展示や実際のデザインワークにも活用していく予定です。

今回の取り組みは、若い世代にとって、実践を通じて多様な価値観と出会い、表現の幅を広げる貴重な一歩となりました。

カラフルなシールを使ってアート制作を楽しむ参加者の様子。テーブルには多数の丸型シールが広がっている。

シールワークショップの様子

ワークショップで制作した作品を参加者の前で紹介する白いツナギ姿のスタッフたちの様子。背景には青いビニールシートが敷かれている。

作品を発表するスタッフ

壁いっぱいに広げられた大型の紙にカラーペンでリズミカルに絵を描く参加者。周囲には見守るスタッフや参加者が集まり、にぎやかな雰囲気。

ダンスで絵を描くワークショップの様子

ホワイトボードの前で、絵描き歌ワークショップの内容を参加者に説明するスタッフ。白い作業着姿で真剣に話す様子。

絵描き歌ワークショップを説明するスタッフ

参加者が絵の具とスポンジを使って紙に模様を描いている様子。手元には鮮やかな赤やオレンジの作品が広がっている。

一つの絵描き歌から沢山の個性的な作品が生まれた

名前が音に合わせて変化するスクリーンを見ながら、参加者が楽しそうにドラム型の装置を叩いている様子。周囲には笑顔のスタッフと見守る参加者たち。

スクリーンに映し出された自分の名前が叩いたリズムで変化していくワークショップ